面接は採用選考にあたってどれだけ自分の良さをアピールし、仕事に対する積極性を訴えることができるかが大切なポイントとなります。
- 面接官に好印象を持ってもらうポイント
- 面接では、質問の回答によって面接官に与える印象が大きく変わってきます。まずは、面接官に好印象を与えるポイントをしっかりと理解しておきましょう。
■ 自分の言葉で回答する
面接官の質問に対して、自分の言葉で回答することはとても重要です。事前に面接の練習をする際は、面接官の質問を想定したうえで回答を考えますが、その回答を暗記してそのまま伝えると、抑揚のない受け答えになってしまいます。抑揚のない受け答えは不自然であるほか「この企業に就職したい」という意欲が伝わりません。
また、自然な受け答えができたとしても面接官は多くの転職希望者と面接をしている選考のプロなので、暗記した回答だとすぐにわかります。そのため、事前に準備した回答は参考程度として、本番では自分の言葉で受け答えをするようにしましょう。
■ 過不足のない回答を心がける
面接では、質問に対して的確な回答をすることが大切です。前置きが長くなったり、話す順番がバラバラになったりすると、自分でも何を話しているのかがわからなくなり的外れな回答をしてしまいます。また、面接官にも本質が伝わりにくくなり、コミュニケーション能力が低いと判断される可能性があります。そのため、面接では最初に結論を伝える「PREP法」を意識して回答をしましょう。
PREP法とは、物事をわかりやすく伝えるためのテンプレートで、Point(結論・要点)、Reason(理由)、Example(例示)、Point(結論・要点)の順に伝えるという考え方です。PREP法を意識することで、要点が短くまとまり、本質も伝わりやすくなります。
■ 目線や姿勢など回答以外にも意識を向ける
面接官にいい印象を与えるには、回答の仕方や内容だけでなく声や表情、姿勢、目線といった態度も重要です。しっかり受け答えができていても、声が小さければ伝わりませんし無表情では面接官に不機嫌な印象を与えかねません。また、顔がうつむいていたり猫背になっていたりすると、自信のなさや不安さが相手に伝わってしまいます。そのため、姿勢を正し面接官の目を見て受け答えをしましょう。
面接官が話している間も、内容に合わせて相づちを打ったり不明点があれば質問をしたりして、話を聞いていること、興味を持っていることをアピールしてみてください。
- 面接の必勝法はたったひとつ
- 面接官からの質問の意図を理解して回答すること
面接では、「志望動機は?」「転職理由は?」「強みは?」などさまざまなことが質問されます。しかし、面接官が面接で確認したいポイントは極論すると二つしかありません。
それは「自社での活躍が期待できる人物なのか」と「自社で長く働き続けてくれる人物なのか」。この2点を確かめることが、面接が行われている理由であり、面接におけるすべての問いかけに共通する意図だといってもいいでしょう。このことを理解し、すべての質問に対して説得力のある回答を出すことができれば、面接の合格率はグンとアップするはずです。
例えば、志望動機に関する質問で高評価を得るためには、「他社ではなく自社を選んだ理由」を可能な限り明確に示すことが求められます。その理由が明確であるほど、面接官は「この人なら長く勤めてくれるであろう」とイメージがしやすくなるからです。
面接は一方的に自己PRをする場ではありません。「自社での活躍が期待できる人物なのか」「自社で長く働き続けてくれる人物なのか」を確認したいという面接官の質問意図を理解し、適切な回答ができるように準備をしておきましょう。
- 面接には何分前に到着するのがいい?
- 会社のある建物には10~15分前に到着取り次ぎをお願いするのは7~8分前が理想です。面接を受ける会社への理想の到着時刻は、「会社のある建物に到着する時刻」と「会社内に入り受付に向かう時刻」を分けて考えるのがポイントです。
会社のある建物に到着する時刻は、約束の時刻の10分以上前であれば、基本的に何分前でも構いません。遅刻をしないことが最優先です。15分前までに会社のある建物に着いておけば、オフィスビルに入居している会社の場合、トイレで身だしなみを整えることもできます。ただし、受付に向かう直前まで会社内には入らないこと。自社ビルを構えている会社の場合、その建物を確認したら、受付に向かう時刻まで、エントランスや建物からは離れて待ちましょう。
会社内に入り、受付に向かう時刻は約束の時刻の10分前を切ったころ、7~8分前が理想です。面接担当者は約束の時刻までは別の仕事をしているのが通常です。もし、15~20分前に到着し、そのまま受け付けを済ませてしまうと、その仕事を中断させてしまうことになりかねません。また、約束の時刻のギリギリに受付に向かうのもNGです。受け付けや面接担当者への取り次ぎに時間がかかり、約束の時刻に遅刻してしまう危険性があるからです。
■ 会社に到着してから面接会場に案内されるまでの過ごし方
【1】10~15分前までに会社の建物に到着する
面接での訪問も普段のビジネス上の訪問も基本は同じです。遅刻厳禁なのは言うまでもありませんし、間に合っていてもあまりにもギリギリに駆け込むのは印象が良くありません。約束の時刻の10~15分前までに会社のある建物に到着できるように、段取りをしましょう。社員と思われる人の様子を見たり、周辺の雰囲気が分かると心に余裕が生まれますし、面接での質問のネタになるかもしれません。
【2】10分前を切ったころに社内に入り、受付に向かいます
面接の約束の時刻の10分前を切ったら、初めて社内に入り受付に向かいます。10分前だと早すぎると感じるかもしれませんが、ほかの来客が多かったり、無人受付用の機器の操作に手間取ったりすると、予想外に時間を取られてしまうことがあります。遅刻をしないことが大前提なので、受付に向かう時刻にも3~5分程度の余裕を持たせておくのです。
【3】周囲から見られていることを意識して静かに待つ
受け付けを済ませたら、案内に従って姿勢を正して椅子に腰かけ、静かに待ちましょう。このとき注意したいのは、周囲から見られていることを意識すること。スマートフォンを操作したり、書類を取り出して確認したりするのはNGです。一歩社内に入った瞬間から面接は始まっていると心得てください。
■ 会社に到着してから面接会場に案内されるまでの過ごし方
有人の受付があれば、こちらが名乗っただけで「お待ちしておりました」と取り次いでもらえるかもしれませんが、無人の受付だったり、受付がなかったりすることもあります。アポイントを取っている相手のフルネームや部署名を正確に伝えないと、取り次ぎに思わぬ時間がかかってしまうこともあるでしょう。以下で受付での声のかけ方の例を紹介するので、しっかりと覚えておきましょう。
【1】有人の受付がある場合
時間帯に合わせて、「おはようございます」「こんにちは」などとあいさつをしたあとに、受付の方に、訪問の意図、自分の名前、アポイントを取った面会相手の部署・氏名を伝えます。
採用面接に参りました。○○と申します。 人事部の○○様と○時のお約束です。(約束の時刻まで10分以上ある場合)早めに着いてしまって恐縮ですが、お取り次ぎをお願いいたします。
【2】無人の受付がある場合
備え付けの内線電話・インターホンなどを利用して、担当者と連絡を取ります。最近ではタッチパネルで直接に担当者を呼び出すことができる会社もあります。
採用面接に参りました。○○と申します。 人事部の○○様と○時のお約束です。(約束の時刻まで10分以上ある場合)お約束の○時には少し早いので、こちらで待たせていただいてもよろしいでしょうか?
【3】受付がない場合
入り口の近くにいる人に声をかけて取り次ぎをお願いしましょう。その人は受け付けが仕事なわけではないので、感謝の気持ちを込めながら声をかけます。
お仕事中に恐れ入ります。 採用面接に参りました。○○と申します。 人事部の○○様と○時のお約束です。 お手数ですがお取り次ぎいただけますでしょうか。 どちらで待たせていただけばよいでしょうか?
■ 面接の受け付けのためのチェックリスト
・会社の最寄り駅・最寄りの出口を確認(求人票、路線検索アプリをチェッ
ク)
・駅から会社までの道順(求人票、地図アプリをチェック)
・入り口を確認(ビルには着いても、入り口やエレベーターがわかりづらいこ
とも)
・会社名(うろ覚えでなく正確に言えるかを確認する)
・アポイントを取った面会相手の部署、氏名(人事担当者のことが多い)
・面接官の部署、氏名(事前に知らされていないこともある)
■ 万が一、開始時刻に遅刻しそうな場合の対処法
面接に遅刻はしないというのが大前提なのですが、電車事故などのやむを得ない事情で、約束の時刻にどうしても間に合わなくなってしまうこともあります。万が一、遅刻しそうなときは、遅刻することが分かった時点で速やかに電話で連絡をしましょう。連絡時には「遅刻する理由」「到着予定時刻」を簡潔に伝えます。以下に遅刻連絡の例を示しているので確認しておきましょう。
実は、○○線の遅延で、お約束の19:00に遅れてしまいます。 運転は再開していますが、19:30ごろになってしまいそうなのです。 お待たせして申し訳ございません。
また、到着時刻が約束の時刻の5分前以内になってしまう場合も、念のためその旨を連絡しておくことをおすすめします。たとえ遅刻していなかったとしても、ギリギリの到着は面接官の心証を悪くしてしまう原因になりかねません。
- Web面接(オンライン面接)の手順について
- ZoomやTeams、SkypeといったWeb会議システムを使ってオンラインでWeb面接を行う会社が増えています。新たな面接方法に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。初めてのWeb面接にも安心して臨めるよう、押さえておきたいWeb面接ならではの事前準備やマナー、注意点、面接官の印象を良くする話し方などを解説します。
Web面接とは、パソコンやスマホなどを使い、インターネット回線経由で行う面接です。パソコンやスマホなどを使い、インターネット回線経由で行う面接です。ZoomやTeams、SkypeといったWeb会議システムを使います。インターネットに接続できる環境があれば、どこにいても面接が行えます。
また、応募者にとっても、Web面接は効率的に転職活動を進められるメリットがあります。応募先企業への往復の移動時間がなくなることで、日程調整がしやすくなり、1日に複数の企業の面接を受けることが可能になっています。
Web面接で聞かれることは基本的に対面面接と変わりません。
過去の経歴を中心に、転職理由や志望動機、自己PRなどをしっかりと準備して臨みましょう。
Web面接で注意すべきことは、対面面接とは違い画面越しだと表情が分かりづらく暗い印象に見えたり、接続環境が悪いと声が届きにくくなるなどの接続トラブルに見舞われる可能性もあることです。Web面接当日にトラブルに合うことを極力なくすためにも、しっかりと事前準備をして臨むことをおすすめします。また、知らず知らずのうちに面接での印象を下げないようWeb面接ならではのマナーや話し方の注意点などポイントを押さえましょう。
■ Web面接の事前準備 スマホでもOK? 接続場所や接続環境は?
Point. インターネット環境・ツール準備
・自宅での安定したWi-Fi環境やLANケーブルへの接続がおすすめ
・使用するアプリ、ツールやブラウザは事前にダウンロード
Web面接をスムーズに進めるためにまず大切なのが通信環境です。Web面接は、インターネット環境(固定回線のほかにポケットWi-Fiやスマホのテザリング、フリーWi-Fiスポットなど)さえあれば、基本的にどこでも受けられますが、Wi-Fi接続が遮断されない場所やLANケーブルに接続できる場所を選ぶことが重要。
音声が途切れる、画像がフリーズする、大きなタイムラグが発生といった状況での面接は、話が進まず印象も良くありません。万が一、途中で回線が切れてしまったら、面接は中断してしまいます。
静かで、安定したネットワーク環境がある場所となると、やはり自宅がおすすめです。ZoomやTeamsなど、会社によって使用するツールが違うので、各公式サイトで事前に推奨インターネット環境をチェックしておくようにしましょう。
Point. 機器の環境(デバイス・イヤホン・スマホ)
・画面の大きいパソコン推奨、なければスマホやタブレットでもOK
・マイク機能がついたイヤホンの使用がおすすめ
・面接中は、ほかのアプリは閉じて、電源ケーブルにつなぐ
【使用デバイス】
スマホやタブレットでもWeb面接はできますが、一般的に音声や画像が安定しやすいパソコンがおすすめです。画面も大きく、自分がどのように映っているか分かりやすいですし、面接官の姿もよく見えるので、より対面に近い雰囲気で面接に集中できます。
また、面接中、動作が重くならないように、ほかのアプリやソフトは事前に閉じておきましょう。充電式のノートパソコンなどでも、念のため電源ケーブルはつないでおくこと。
【イヤホン】
イヤホンは外部の音を遮断でき、面接官の声が聞きやすくなるので使ったほうがよいでしょう。パソコンに内蔵マイクがついていない場合には、必ずマイク機能がついたイヤホンを選んでください。極端に大きなヘッドフォンセットは目立ちすぎて邪魔に見えるので、避けたほうが無難です。
■ スマホしかない場合は、準備を念入りに!
スマホでWeb面接を受ける場合、手持ちだと手振れが起きてしまいます。途中で傾いたり倒れたりすることがないよう、スマホスタンドなどで固定してください。上半身が映る距離でセットし、上から見下ろすような角度にならないよう、カメラは目線の高さになるように。ちょうど良い高さや角度でしっかり固定しましょう。
■ スマホを使ったWeb面接のイメージ
上から見下ろす目線になるのはNG。
スマホを固定したら、実際に映像をチェックして、高さや角度のほか、自宅の場合は洗濯物など余計なものが映りこんでいないかなども確認しましょう。また、SNSの通知や電話の着信音は切っておくように。マナーモードにしても、バイブ音は面接官に聞こえてしまいます。充電もフルにしておくことを忘れずに。
Point. 場所・背景・周辺環境
・外の音はシャットアウト
・ライトで照らして明るい印象に
・背景は壁を背にするなど、できるだけすっきりさせる
静かな場所で落ち着いて面接を受けることは基本のマナー。自宅で受けるのが最適ですが、やむを得ない理由で自宅以外の場所になるときは最初に状況を伝えておきましょう。
自宅で受ける場合でも、電車や車の音、話し声や工事の騒音など、自分が思っている以上にさまざまな音が聞こえているものです。外の音が入ってこないように窓は閉め、宅配便は時間指定をするなどして途中でチャイムが鳴らないように気を付けましょう。家族と同居している場合には、面接の時間帯を伝えて「面接中に声をかけない」「電話や電化製品などの使用で音をたてない」などお願いしておきましょう。
部屋の照明だけだと、自分が思っている以上に顔が暗く見えていることも。スタンドライトなどで照らし明るい印象になるようにしましょう。
■ ツールの確認
事前に会社からWeb面接の案内が届き、面接で使うツールのURLやパスワードが送られてきます(ZoomやSkype、Teamsなど、会社によって使うツールが異なります)ので、事前に操作の手順や通信状況を確認しておきましょう。
過去に使ったツールで、プロフィール画像やアカウント名(ユーザー名)がプライベートなものになっている場合には、本名と面接にふさわしい写真に変更しておきましょう。
Point. 万が一のトラブルに備えてWeb面接前に準備しておくべきこと
・回線トラブルなどに備えて、会社の連絡先をメモしておく
・応募書類はPDFデータやプリントを用意しておく
Web面接では、途中でネットワークが切れて面接が中断されるなどのトラブルも予想されます。いざというときに慌てないよう緊急時に備えて、会社の代表電話番号や面接官や担当者の電話やメールなどの連絡先を手元に控えておきましょう。
また、履歴書や職務経歴書などは必要なときに確認できるよう、PDF、またはプリントアウトしたものを用意しておきましょう。
■ Web面接開始直前に確認したい最終準備チェックリスト
端末への接続・固定・充電
面接当日は余裕をもって30分前くらいにパソコンやスマホの電源を入れ、調整を始めましょう。充電もフルになっているか確認し、充電器をつなげておけば安心です。ただし入室(ログイン)すると、面接官に通知が出ることがあるので、あまり早い時間からログインしないようにしましょう。
インターネット環境の確認
ネットワークの状況もいま一度チェックしておきましょう。指定されたURLでエラーが発生するなど、何か問題が発生した場合には、企業の担当者にすぐ連絡し、状況を伝えましょう。
映像の確認
自分の姿がクリアに映っているか、また目線の高さ、表情、髪形、メイク、服装などを最終チェック。音声がミュート(消音)設定になっていないかも確認しましょう。カメラは自分の顔が先に相手に見えるよう、ツールに接続した際にオンに切り替えておきます。
カメラ映りをチェック
カメラに映る範囲は、胸から上まで見える証明写真のようなイメージです。パソコンやスマホなど、デバイスによって映る角度が違うので、必ず事前に調整してください。位置を決めたら周囲に余計なものが映りこんでいないか、確認しましょう。逆光で顔が暗くなっていないか、部屋は明るく、自分の姿がきれいに映るかなども要チェック。
【Web面接直前の最終チェックリスト】
□ インターネット環境に問題はないか
□ デバイスの充電はフルになっているか
□ パソコンやスマホの位置、体が映る範囲や目線の高さ・角度はOKか
□ ツールのプロフィール画像やアカウント名は面接に適したものになっている
か
□ 背景はスッキリしていて、周囲に余計なものは映りこんでいないか
□ 部屋の明るさは問題ないか。顔が明るくクリアに映っているか
□ 髪形やメイク、表情は印象良く映っているか
□ マイク音量はちょうどよい大きさに設定されているか
□ 雑音が入っていないか、声がクリアで聞こえやすい大きさ・トーンになって
いるか
□ 話し方や話すスピードは落ち着いて聞きやすいか
■ Web面接の基本的なマナー
服装や話し方、入室・退室時に気を付けること
Point. Web面接の服装・マスク
・上下スーツが基本
・自宅からの参加でも清潔感が第一。髪形や化粧、無精ひげなど、気を抜かな
いこと
・自宅の場合は原則としてマスクなし。やむをえずマスクをする場合は面接冒
頭で事情を説明する。
・無地の派手すぎない色のマスクを選びましょう。
面接官に失礼のない、敬意を払った服装・髪形・メイクで面接に臨むのは、対面での面接と同じです。企業から「私服で」といった特段の指定がない限り、男性も女性も、スーツ着用が基本です。
また、上半身しか映らないからといって、下はスエットやジーンズということもないように。機器の調整などで動いたときに、下まで映ってしまうリスクがあります。
また、自宅だとつい油断しがちなのが、髪形。茶色すぎる髪や染めてから時間が経って根本だけ黒いツートンカラーの髪、寝ぐせや無精ひげなどは清潔感がないので気を付けること。女性は前髪やメイクにも注意しましょう。顔に髪がかかっていると暗く映ります。モニタを通すとアイシャドウや口紅が濃く見えることもあります。
また、Web面接ではマスクは外すのが基本です。自宅以外で受験するなどやむを得ない事情がある場合は、面接開始後に一言添えましょう。マスクを着けて臨む場合は、無地のマスクを選び、派手すぎる色は避けるようにしましょう。
■ 入室は何分前?あいさつ・最初の一言
第一印象を決める最初のあいさつが大切なのは、Web面接でも同じです。対面のように立ち上がる必要はありません。まず「本日、面接を受けさせていただきます〇〇〇〇です。よろしくお願いいたします」とフルネームで元気良く名乗り、お辞儀をしましょう。
対面の場合、あいさつをしながらお辞儀をする人もいますが、Web面接ではあいさつとお辞儀を意識して分けたほうがきれいに見えます。お辞儀はていねいに、45度くらい頭を下げるとよいでしょう。
■ 入室(ログイン)は面接の何分前にすべき? 入室直後の振る舞い方は?
Web面接ではあまり早くに指定URLからログインすると、面接官がまだ準備中のこともあるので、入室は面接開始の5分くらい前がおすすめです。ただし、会社側から「10分前に」「早く入室いただいても対応できないのでオンタイムで」といった指示がある場合には、その指示に従いましょう。
面接担当者がログインした時点で面接がスタートします。面接官が複数人いて、全員そろっていない場合には、対面面接と同様に、それぞれの面接官が来た時点でしっかりあいさつし、全員そろうまで静かに待機してください。時間があるからといってこちらから話をする必要はありませんが、面接官のほうからアイスブレイクで話を振ってもらった場合には、面接前だからとカジュアルになりすぎないよう礼儀正しく対応してください。
■ 画面との距離・目線に注意
画面との距離は証明写真のように胸元までが映るよう、途中で寄ってしまったり、離れてしまったりしないよう気を付けてください。
またWeb面接で特に気を付けてほしいのが目線の位置。つい画面に映る面接官を見てしまいがちですが、それでは相手から目線が外れてしまいます。視線を合わせるためにはカメラを見て話すことを意識してください。
■ Web面接での表情・話し方
対面と違い、画面越しだと表情が分かりづらく、普通にしていても無表情や不愛想に見えたり、通信の状況によっては声が聞こえにくかったりすることがあります。面接中は意識して口角をあげ、いつもよりにこやかな表情を保ちましょう。
話すときも意識して、普段より大きな声で、ゆっくり、はっきりと。手ぶりや相づちなどのアクションや笑顔などの表情も、大きめにしたほうが相手に積極性や熱意が伝わりやすいでしょう。
■ Web面接の「タイムラグ」に注意!
Web面接で失敗する要因のひとつが、会話中に発生する「タイムラグ」。何度も面接官の言葉にかぶせて話をしてしまっては、落ち着きがない印象を与えてしまいます。いつもよりゆっくり間を取って話すよう心掛けましょう。
また、話し終えた後も「もしかしたらまだ話が続くのかな」と、面接官が気を使って次の質問に移るのを待っていてくれることがあります。ここで間が空いてしまうので、話し終えた後で「以上です」と付け加えると、面接官も話が終わったことが分かり、会話がスムーズになります。
もし音声が途中で途切れたり、聞き取りにくくなったりした場合は、相手の話が分からないまま続けずに、「すみません、少々声が聞きとりにくい状況です。私の声は聞こえていますでしょうか」と尋ねて対応しましょう。
■ 退室(ログアウト)の仕方
面接終了後は、会社側が先に終了する場合も、先に退室することを促される場合もあります。勝手に退室せずに、指示に従ってください。また先に退室する場合には、お礼を一言添えるようにしましょう。
■ 面接官はこう見ている! Web面接で好印象な人の受け答え
画面を通して自分をアピールしなくてはならないWeb面接。面接官はどのような人に好印象を抱くのでしょうか? 印象が良い人・悪い人、双方の事例を紹介します。
【Web面接で好印象な人】
・面接官と視線を合わせながら(カメラを見ながら)会話し、積極的で自信が
あるように見える。
・表情や相づちなどのリアクションで熱意が感じられる。
・明るい表情と話し方(はきはきしていて聞き取りやすい)で感じが良く、ス
マートな印象。
・「私の声は明瞭に聞こえていますか」「声は大きすぎませんか」など、気遣
いがある。
【Web面接で印象が良くない人】
・視線が合わず、熱意が感じられない。
・表情が乏しく、不機嫌そうに見える。
・簡潔に話せない。話がだらだらしていて何を言いたいのか分からない。
・声が小さくぼそぼそしている。視線が泳ぐ。消極的で落ち着きのない印象。
・通信状況が悪く、声が途切れてもそのまま続ける。
・タイムラグに対応できずうまくコミュニケーションが取れないまま終わる。
■ Web面接のトラブル|よくあるQ&A
Qスマホやパソコンの通知音が鳴ってしまったら?
面接前にアプリの通知や着信音をオフにするのは必須です。オフにし忘れて通知音が鳴ってしまったら、おわびしてすぐにオフにしてください。
Qカンペを用意して読み上げてもいいですか?
NGです。カンペを読むと視線が下がり、読んでいる雰囲気は隠しても伝わってしまうもの。つかえたり言い直したりしても、面接官に向かって一生懸命熱意を伝えるのが大事です。対面の面接ならカンペを使おうとは思わないでしょう。対面でやらないことは、WebでもNGだと考えましょう。
Q声が聞こえない、通信不良で途切れた、などの機器トラブルが発生したら?
万が一、中断してしまった場合には、電話やメールで「不具合が起きてしまったこと」をすぐに連絡してください。面接日程の調整の際に、接続が切れたときなどの対応を確認しておくとよいでしょう。
通信状況によって声が途切れたときには、たとえ自分のせいではなくても「環境があまりよくなく、お聞き苦しくて申し訳ありません」などと、一言おわびすると「配慮ができる人」と思われ印象が良くなります。
Q自宅以外での面接はダメですか?
対面であれば、必ず指定された時間に会社を訪問します。Webであっても、面接のために時間と環境をしっかり準備するのが、面接に向き合う重要な姿勢です。やむを得ず自宅以外の場所で行う際は、面接官から場所を聞かれる前に「大変申し訳ありませんが、こういう状況で面接を受けさせていただきます」などと、自分から先に説明しましょう。
Q面接の録画やスクリーンショットはOK?
対面面接の最中に録音しないのと同様に、Web面接でも基本はNGです。
- 面接結果待ちの期間は通常いつごろ届くのでしょうか?
- 1週間から10日前後で結果連絡があるのが一般的。問い合わせをしても失礼のない状況を作っておくこと。面接の結果連絡がくるまでの期間はおよそ1週間から10日と考えておきましょう。それまでは焦らずに不安を抑え、待っているのが原則です。
ただし、この期間はあくまで一般的なもの。企業側が「この人はぜひうちの会社にきてほしい」と考えている場合は、面接当日や翌日に連絡がくる可能性もありますし、選考スケジュールの都合によっては10日以上の日数がかかることも珍しくありません。
できれば、応募者側から面接結果について問い合わせをすることは避けたいところですが、他社の選考との兼ね合いによっては、長期間、合否の連絡を待てないこともあるでしょう。
もし、問い合わせをしなければならない状況が想定されるなら、面接の際に結果連絡がもらえる日の目安を確認しておくことが大切です。結果連絡の期日について合意を得ておくことによって、期日を過ぎたときに問い合わせをしても、失礼だという印象を持たれにくくなり、マイナス評価の可能性を減らせます。
■ 面接結果の連絡が遅くなる理由
面接の結果連絡をもらえるまでには、1週間~10日程度の日数がかかるのが一般的ですが、それよりも大幅に時間を要することもあります。想定される理由は大きく4種類。以下のようなものが考えられます。
【理由1】応募者が多く、選考スケジュール自体が長期にわたっている
求人募集に対して応募者が多数にのぼり、かつ書類選考時に評価の甲乙がつけがたい場合、企業側はなるべく多くの人を面接してから、合否を決めようとします。この場合、たとえ自分が合格ラインをクリアしていたとしても、他者の面接が終了するまで結果連絡を受けることができません。人気の企業、職種、ポジションの求人に応募する際は、結果連絡が遅くなることも覚悟しておいたほうがいいかもしれません。
【理由2】面接担当者のスケジュールが合わず、選考が進んでいない
最終面接に複数人が進んでいる場合にありがちな理由です。最終面接の面接官となる役員クラスの方は非常に多忙。たとえ、2、3人しか最終面接に進んでいなかったとしても、全員を面接するために時間がかかってしまうケースがあるのです。ときには全員の最終面接が終了するまでに20日以上を要することもあります。すると当然、面接結果の連絡も遅くなります。
【理由3】不合格だったため連絡を後回しにされている
面接は社員を採用するために行うものなので、連絡や手続きは合格者が優先される傾向にあります。残念ながら不合格だった場合は、合格の場合より連絡が遅くなることが多いようです。
■ 面接結果の問い合わせ方法とマイナス評価を受けないためのコツ
複数の会社の選考を受けている場合、1週間から10日の期間を待っていられないということがあるかもしれません。代表的なのは、他社から内定をもらい、その返事のしなければいけないケースです。このような場合、面接結果を問い合わせてもいいのでしょうか。原則としては面接結果の問い合わせは避けてください。選考のスケジュールは会社が決めるもの。問い合わせをして、結果連絡を急がせてしまうと、自分の都合だけを優先する人間という印象を与えてしまうかもしれません。
面接結果の問い合わせが必要になることが想定される場合は、面接の際に必ず「選考結果のご連絡はいつ頃いただけますでしょうか。目安をお教えいただけると幸いです」と、期日に関する同意を形成しておきましょう。その期日を過ぎた場合に問い合わせをしやすくなります。ただし、この場合でも可能な限り丁寧に問い合わせをすることが大切です。また、問い合わせ窓口・方法は、応募先企業の指定を守るのが鉄則です。ここでは電話での問い合わせ例を紹介します。
電話による面接結果の問い合わせ例
・面接時に結果連絡の期日を確認している場合
もしかすると連絡の行き違いかもしれないのですが、面接時におうかがいした日程を過ぎても結果連絡をいただいておりませんでしたので、念のため状況を確認させていただきたく、お電話をさせていただきました。ご多忙のところ大変恐縮なのですが、目安で構いませんので今後のスケジュールをお教えいただけませんでしょうか。
・面接時に結果連絡の期日を確認していない場合
面接時に私が確認を怠ったのが悪いのですが、面接の結果はいつ頃ご連絡いただける予定でしょうか。ご多忙のところ大変恐縮なのですが、目安で構いませんので今後のスケジュールをお教えいただけると幸いです。
メールによる面接結果の問い合わせ例
・面接時に結果連絡の期日を確認している場合
過日○月○日(○)に営業部○○様に面接をしていただきました。 その節はありがとうございました。 面接時に選考結果が出るのは約○日後とうかがっておりました。 選考ご担当の皆様がご多忙とは存じておりますが、念のために状況を確認させていただきたくメールを差し上げました。 ご多忙の折に大変お手数ですが、目安で結構ですのでご教示いただけますと幸いです。
・面接時に結果連絡の期日を確認していない場合
過日○月○日(○)に営業部○○様に面接をしていただきました。 その節はありがとうございました。 本日は選考結果のご連絡について確認させていただきたく、メールいたします。 面接の際に、選考結果のご連絡をいつごろに頂戴できるのかうかがうのを失念してしまいました。 あとになってこのような確認メールを差し上げる失礼をお許しください。 ご多忙の折に大変お手数ですが、目安で結構ですのでご教示いただけますと幸いです。